【完】終わらないラブストーリー
「俺が自分の車持ってりゃお前を学校に送ったり、家に帰したりできるんだけどなぁ」
そんなことをぶつぶつと目の前で言っている先生。
その間にも
私を満員の人たちから遠ざけるようにかばってくれていた。
しかも苦しくない。
昨日はもっと人が密着もしてて苦しかったのに…。
よく見ると先生は数センチ私と距離を開けてくれていた。
「ん?…やっぱりこれでも怖いか?…怖いよなぁ。ごめんな俺考えがまだ甘くてよ」
黙りこくっていた私を心配して
そう声をかけてくれた。
「あっ!!それとも苦しいか!?」
「キヨ先生」
「おうなんだ!言ってみ?」
「ありがとう」
先生は一瞬ポカーンとしてたけど
すぐに笑顔になって
私の頭をポンポンと撫でてくれた。
私は
さっきまでの怖くて震えていた自分がどこかに行ってしまったのを感じた。