【完】終わらないラブストーリー
誰か…
誰か助けて。
私は固く目を閉じて願った。
「おい、やめろよオッサン」
急に聞こえたその声は
私の左隣から聞こえてきた。
固く閉じていた目を少しずつ開け
左の方をそっと見る。
「嫌がってんじゃんさっきから」
黒いスーツを着た金髪の男の人だった。
その人は
私のお尻を触っていた手を掴み上にあげ
「この人痴漢な。皆覚えて顔」
まわりの人たちにそう言った。
…よく見ると
身長がすごく高い。
180はあると思う。
そんなことを思いながら私はほっと安堵のため息をついた。
-5分後-
電車を降り
私と痴漢の男の人、そして証人のため私を助けてくれたこの人は話を聞かれることになった。