【完】終わらないラブストーリー
そこから月日がたつのは早かった。
なんとか赤点を回避した私。
英語で赤点になってしまった祐樹。
名前を書き忘れて理科が赤点になった美紀。
祐樹と美紀の切ない叫びを私は電話の先で聞くことになった。
夏休みの補習は毎日…ではないらしく
ある指定された日にちに学校でテストを受け
合格の点に到達すれば解放されるとのこと。
「とりあえず名前書かなかっただけで、問題はOKなんでしょ?」
スマフォを右耳に当て私は美紀にそう問いかける。
『まぁそうなんだけど…なんであたし名前書かなかったのかなぁ!?バカバカバカあたしのバカ!』
「まぁまぁ落ち着いて」
『茉莉亜はいいよねぇ…。あ!藤井君英語で赤点とったんだよね!?』
「でもギリギリだったよ…。あー!そんな様な事、この前電話できいたけど…」
『…勉強会開かない?』
「え」
『茉莉亜英語得意でしょ!?お願いっ』
通話の向こう側で
美紀が目をつむり手を合わせている姿が見えた。
私は「しょうがないなぁ」と美紀のお願いを聞き入れることにした。