や、うん。ちょっと近くないですか。【短編】四



椅子ごとこちらを向けて、机を挟んで向かい合う


ノートとペンと問題集

それを2人で囲む


細くて長い指が作り出す文字は綺麗だ




ちらほらと部屋に数人自習生がいるので

時々、

わかる?

と小首を傾げて問いかけて来る声は
掠れて小さい



それに一々ドキドキしてしまう私も
そろそろ末期だ





すると、突然咲月くんがクスッと笑った
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