君の血と僕
「あ、でも、

 君に話さなきゃいけないことがあるんだ。」

「何?かしこまって。」

「はあ。」

「具合悪いんじゃん。

 あとでゆっくり聞くから、

 今日はゆっくり寝よ。」

「う、うん。」

「あ、虹君が好きそうな本持ってきたから、

 暇なときは読んでみてね。

 じゃあ、荷物持ってこようかな。

 私がいたらいやでもご飯食べなきゃなくなるでしょ。」

なんて優しいんだ。

でも、今日ちゃんと言おう。

そして、

少しだけ血をもらおう。
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