君の血と僕
「そういえば、話って?」

「ぼくさ、ハーフなんだ。」

「え?そうなの?全然見えないね。

 どこの国とのハーフなの?」

「国とかじゃないんだ。」

「ん?」

「僕の八重歯見える?」

「うん。」

「少し人よりとんがってるでしょ。」

「そうかな。そんな人ほかにもいそうだけど。」

「お父さんがバンパイアなんだ。

 お母さんは人間。」

「・・・。」

「そう言われても信じられないよね。

 わかるよ。

 もし僕が反対の立場だったらそうなるもん。」

「え、なんか、証拠?とか。

 そんなこと言われても。だね。」

「じゃあ、少し君の血を吸ってもいい?」

「血?」

「怖い?」

「うん、少し。」

「大丈夫。痛くしないよ。」
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