ヒロインになりたくて
「実織、ダメだよ。今日は2人で教室で委員会終わるの待ってよう。高野くんとあの女2人で帰らせるわけにはいかない」




小声で実織にそう言って敵に視線を向けた。

あのけばけばしい女。


鼻にかかる声でぶりっ子して本当に邪魔だ。




これから高野くんに接近する女の子がいたら私が排除する。


実織のために。




「あのね、高野くんを狙ってる子は多いんだからもうちょっと警戒しなきゃ」




カバンに忍ばせたお菓子を食べながら私たちは教室で高野くんを待っていた。



実織は少し考えてる。


私ですら実織に高野くんは相応しくないと思ったくらいなんだからあのぶりっ子女は絶対にそう思ってるに違いない。
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