ヒロインになりたくて
「本当はすごく迷ったんだけど・・・これ聞いてくれる?」
握った片手を離して震える手で寛巳くんは私に携帯を手渡した。
再生ボタンを押すと声が流れる。
「まさか、私たちがグルなんて近藤さんも思ってないだろね。いじめの主犯なんて絶対みんなにバレたら嫌われるよ。しかもあの子全然威圧感ないからハブり決定。いい働きしてくれてありがと」
これ、あのぶりっ子女。
そしてその後発した声は聞いたことがある。
「まあ、あたしらも別にあの子に何の感情もないし桃のがおごってくれたりするしやっぱり桃と友達で良かったよ。しかもあの子から離れてってくれてこっちもラッキー」
・・・嘘。
「結城と高野が付き合ってるなんてもう公認なのに知らない時点で頭悪すぎ。しかも名前褒めてもらったから好きとか笑えるし」
・・・あのとき実織をいじめようって提案した友達の声。
握った片手を離して震える手で寛巳くんは私に携帯を手渡した。
再生ボタンを押すと声が流れる。
「まさか、私たちがグルなんて近藤さんも思ってないだろね。いじめの主犯なんて絶対みんなにバレたら嫌われるよ。しかもあの子全然威圧感ないからハブり決定。いい働きしてくれてありがと」
これ、あのぶりっ子女。
そしてその後発した声は聞いたことがある。
「まあ、あたしらも別にあの子に何の感情もないし桃のがおごってくれたりするしやっぱり桃と友達で良かったよ。しかもあの子から離れてってくれてこっちもラッキー」
・・・嘘。
「結城と高野が付き合ってるなんてもう公認なのに知らない時点で頭悪すぎ。しかも名前褒めてもらったから好きとか笑えるし」
・・・あのとき実織をいじめようって提案した友達の声。