ヒロインになりたくて
「ヤバイな。俺、マジで莉紅しか見えないわ。最初は名前から好きになったけど同じクラスでずっと莉紅見てたら一生懸命で真面目で優しくて可愛くて莉紅自身が好きになってた。でもやっぱり1番は教科書貼り付けてたときかな。あのときに絶対近づきたいって思って教室に入った。まさかそんなことしてるとは思わなかったけど」





「私ね、罪悪感もあったんだけど怖かったんだ。自分がいじめを強要したような気がしていじめを肯定してることが怖かった。だから実織に何かしたかったんだ。でも実織も私のこと信じて友達になってくれて本当に良かった」





「あいつ、教科書見て笑ってたからな。でも莉紅が直接手を下してないってことを知ったら早く仲良くなりたいって言ってた。でも莉紅が思ってた通りの優しい子で良かった。まあ俺もあいつもそんな主犯に本気でなるようなやつ好きにはならないけどな。でもさっきのキスはちょっと予想外。まさか莉紅にあんな一面があるなんて」





カーッ。だからそれ言わないで。




ほんとびっくりするくらい頭に血が上ってしまったんだよね。
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