青龍と桜Ⅱ

「…わかった」

私の返事を聞いて、柊くんは安心したように息を吐いた。

「…ありがとね」

ぎこちない顔になりそうなのを気力で補い、笑顔を作って柊くんにお礼を言った。

「いや、かまわないさ」

柊くんはそう言うと、どことなくすっきりした様子で教室を出ていった。


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