あんた。
ガラガラッ




「こらー、席につけー」

先生が入ってきた。

そこらじゅうで喋ってたみんなもすぐ席に着く。

担任の斉藤隆司(さいとうたかし)先生だ。

怒ると怖いけど、いつもは面白くていい先生。

生徒から慕われている。

25歳で通称、たか先と呼ばれてる。

「先週のテスト返すでー」

「「「えぇ~~!」」」

みんなが声をそろえてブーイング。

「はい、朝田ー」

たか先は次々とテストを返している。

「はい、桜井ー」

うわ、うちかよ。

『うーい』

男勝りな性格のうちは、ダルそうな声で返事した。

「はい、次ー」

おそるおそるテストの点を見た。

なんと、39点。

『嘘やろーーー!』

「はい、嘘じゃないからなー」

とたか先は呑気にいう。

みんなはそんなうちのやり取りをみて笑っている。

うちが机に突っ伏して死んでいると

「茅奈!どうやった~?って死んでるやん(笑)」

とこちらも呑気に笑っている柚子。

『死んでる言うな!もー、最悪やー・・・』

「はいはいごめんて♪で、何点やったん?」

『39点・・・・泣』

「マジか、んじゃ塾行きやなぁ~」

『うん・・・。うがー、最悪やー。ってそんなん言ってる柚子は何点なん?』

「え、うち?45てーん♪」

『・・・人の事言ってる場合か!』

思わずつっこんだ。
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