裏切りの恋
「痛かっただろ」
「必死だったから分かんない。けど言われてみれば……」
ちょっとだけ、じくじくする。
裕翔は手首をとると、そっと口づけた。
「自分のほうが悪いってわかってんのに、明のこと、半殺しにしてやりてぇ」
「それはダメだよ。絶対に」
「わかってる。だから……」
「んんっ……」
裕翔は噛みつくようなキスをした。
「明の痕、全部消してやる」
ベッドになだれ込んで、
お前は俺のものだ、と言うように全身にキスをされた。
ところどころに痕を残して
チクリと痛むほど噛まれるのに、それが快感へと変わる。
「もう、俺以外の男じゃ感じられなくしてやる」
あたしは、裕翔の腕の中で溺れた。