裏切りの恋
14章 残された彼
「んー!つかれたぁ……」
大学の図書館。
あたしは卒論の資料を広げ、パソコンに向かっていた。
卒業論文も、いよいよ終盤。
バイトをやめたこともあり、予定よりも早く終われそうだった。
明と別れてから、もうすぐ1ヶ月。
あれから、明からのアクションがあることはなかった。
一度心配で、中西さんに連絡を取ってみたことはあった。
けど、明が仕事を休んだのは、あの1日だけで、次の日からは何事もなかったかのように出社しているという。
それを聞いて、あたしは安心をしていた。
「さてと……一度家に帰って、準備をしよ」
今日は金曜日。
あたしは裕翔の家へお泊りに行く。