裏切りの恋
心と裏腹に出てくる
ナイフのような言葉。
精いっぱい傷つけるような言葉を選んで
あたしのことを憎んで。
あたしのことなんて、もう思い出したくもないと思えるようになって。
「だからもうあたしにかまわないで」
そして突き放すような言葉を言って
あたしは裕翔の横を通り過ぎた。
言えた…。
ちゃんと言えたよね。あたし…。
涙見せてないよね……。
気をゆるませれば、今にも溢れてきそうな涙。
「だったらなんでまたそんな顔してんだよ!!」
裕翔は、あたしの腕を引っ張った。