裏切りの恋
 
「ベッドいこ」


そう言われると、手を引かれてベッドに寝転がされた。


シャツを脱いで
あたしの上にまたがる明。

幾度となく見てきた体。

裕翔に抱かれた数なんて、明に抱かれた数に比べればごくわずかなもの。


だからそのうち忘れられるよ。
明がまた、上書きしてくれるよ。


「……ぁっ…」


いつの間にかあたしの衣服は大きく乱れ、
あたしの弱いところを知り尽くした明が優しく探る。


息遣いも乱れ
自然と体も反応してしまう。



だけど……



驚くほど、頭は冷静だった。
 
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