裏切りの恋
「夕菜、こっちこっち!」
「ちょっ……」
次の日、あたしは明と一緒にテーマパークに来ていた。
明は一応今週末までは会社で休みをもらっているらしく、本当は自宅療養のはず。
だけどどうしても遊びに出たいと、あたしを誘って外へ出た。
「明ってば…そんなにはしゃいで平気なの?」
「大丈夫だって」
あたしは明にたいして、もう普通に話すと決めた。
心なんか、まだモヤモヤでいっぱい。
明に対しての恐れや、わだかまりも残っている。
だけどこんなことをしたって意味がない。
あたしは一生、仮面をかぶって生きると決めたんだから……。
「あー、あれ乗りてぇなー」
そう言って、一つの絶叫マシーンを指さす明。
「だーめ。まだちゃんと怪我が治ってないんだから」
「ちぇー」
子どもか!という突っ込みを心の中でし、あたしたちはゆったりと乗れるアトラクションに乗った。