裏切りの恋
「え?」
あまりにも予想していなかった言葉に、頭が真っ白になった。
「まあ、お前の家が同棲とか許す家だったらな」
「それはたぶん……社会人になれば大丈夫だと思うけど………」
聞きたいのはそうじゃなくて……
「あ…たし……同棲は、生半可な気持ちでするつもりない…よ……?
えっと……つまり……」
「わかってるよ。
同棲する前に、一度お前の親に挨拶しに行かねぇとな」
「…っ」
それは本当に突然のこと。
生半可な気持ちで同棲はしない。
それはつまり、将来を約束しないと一緒には住まない。
だけど裕翔はそれを承知で……
「この続きはまた今度」
そう言って、裕翔は意地悪な笑顔を向けた。
じれったいけど……
涙が溢れそうだよ……。