裏切りの恋
 
次の日になると、あたしは久々に美容院に行った。

髪の毛は揃えてもらえるくらいにカットし、ふわっとしたパーマをかける。
そして軽くセットしてもらって、一度家に帰った。


まだ着たことのないワンピースに手を通し
もう一度化粧を直し……。


裕翔とは何度も会っているのに
初めてのデートみたいにドキドキしている自分がいた。


「そろそろかな」


時間は20時前。

今から電車に乗って、待ち合わせ場所に向かえば15分くらい前に着く。


あたしは鞄を手に取ると、家を出た。
 
< 292 / 357 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop