裏切りの恋
「仕事慣れてきた?」
あたしと明は、よく行く飲み屋に来ていた。
ここは明も学生のころから一緒に来ていた場所で、どの飲み屋よりも落ち着く。
「まぁ、さすがに2年目になればな。でもまだまだ覚えることがいっぱい」
「そうだよねー。あー、あたしも半年後、社会人になるって考えると、憂欝かも…」
「でも楽しいこともいっぱいだぞ」
「そっか」
あたしは現在、大学4年生。
就職先の内定も無事にもらい、学校の単位も卒業論文のみなので、比較的毎日暇な日を送っている。
だから今はアルバイトで稼ぎ時でもあるのだ。
「ま、働くのが嫌だったら……なんだ、その……」
「うん?」
「専業主婦………ってのでも、俺はかまわないから……」
「……」
少し照れながら、目線を外していう明に、こっちまで照れがうつってしまう。
「……うん…ありがとう」
そしてあたしも、照れながらうつむいて答えた。