裏切りの恋
だけどきっとこれは、あたしの一方通行。
だってあの時、香織さんを見る裕翔の瞳
すごく優しかったから…。
きっとこれは、裕翔が香織さんをとても愛している証。
それに……
「ゆーうな!」
いきなりあたしの目の前に、ドアップで現れた明。
「わっ、ビックリしたぁっ」
「今の顔、ちょっとウケた!」
「もー!」
夕ご飯の片付けが終わって、ソファーでくつろいでいたところに、缶ビールを持った明が現れた。
「ほらよ」
「ありがと」
缶ビールを一本渡すと、隣に座る明。
金曜の夜は、これが恒例だった。