紅炎と雷炎 ①
みんなを見ると、驚き、悲しみ、怒りに満ちたような表情をしてた。
当たり前だろう。
いきなり、総長の弱いところを見たんだ…
誰でも、驚くだろう。
でも、それ以上に、自分を責めてる陣に、自分をダメだと言った陣に、悲しみと怒りを感じてるんだ……
でも、誰も口を動かさない。
まるで、あたしの言葉を待っているかのように…
美樹「………陣は」
ポソッと、小さく呟けば、全員が反応した。
どんな小さな声も逃すまいと、神経が研ぎ澄まされてる。
陣「…なんだ」
美樹「…陣は、本当に…」
この先を、本当に言っていいのか、迷う。
あたし何かが口を出していいのか…
あたしは、迷いながら、口を開く。
美樹「…陣は本当に、
そう、思ってるの?」