紅炎と雷炎 ①


陣「………分からない。


誰のため、と言われると、分からない…


でも、実際そうだろ?」


美樹「何が?」


陣「…翔を救ってやることができたのは、お前だろ? 俺は、何もしてない…」


まだ、分からないのか、こいつは…


美樹「……じゃあ、一つ聞く。


ここに、翔を入れたのは、晃を入れたのは、陽、千尋たちを入れたのは、誰だ」


陣「…俺だけど…?」


陣は質問の意図が分かってない様子。


美樹「……今、みんなは、どういう表情をしてた? みんな、笑ってなかったか?」


陣「…? それは、関係ないだ…「関係あるだろ!」」


分かってくれない陣に腹をたて、つい、怒鳴ってしまった……


そして、翔が起きた。


翔「…ん? ……どー……っ!」


雰囲気で、察したのか、静かになる翔。
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