紅炎と雷炎 ①


美樹「…ゴメン」


陣「いや、大丈夫だ…」


美樹「…なぁ、陣。 なんで、みんな、笑顔なんだ? ここにいるおかげだろ?」


陣は黙ってあたしの言葉を聞いている。


美樹「お前がこいつらに、声をかけたおかげなんだろ? お前がここにいてもいいと、許可を出したおかげなんだろ!」


美樹「………どうして、そのことが分からない? どうして、自分を追い詰める?」


どうして、分からないんだよ!


美樹「みんな、笑ってただろ! なのに、自分がダメ? 笑わせるな! お前が手を差し伸ばしてやらなければ、こいつらは、ここにいない!


……どうして、それが分からない」












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