紅炎と雷炎 ①


陣「…でも!」


そこで、言葉をとぎらす、陣。


美樹「でも、……何?」


陣「…俺は……っ」


美樹「………じゃあ、聞いてみろよ、お前の横にいるやつらに…


俺はダメなやつか?って!


聞いてみろよ! ほら、早く!」


優しくないのは、分かってる、キツイのは分かってる!


…イライラする!


こんなに、いい仲間を持ってるくせに、何も分かってない陣にイライラする…っ!


美樹「……なぁ、どうした? なんで、聞かねぇんだよ。 “俺はダメなやつか?”たったこれだけだろ?」


陣「…………」


美樹「…怖くて、聞けねぇか? ビビりなんだな、お前! なんだよ、あれだけデカイ口、叩いてるくせに、いざとなったら、腰抜けか? 弱っちいな~。 お前何て、総長に相応しくな…「やめろ!!!」」


あたしの悪口は陽の怒鳴り声によって遮られた。


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