紅炎と雷炎 ①
やべぇ、どうしよ!
みんなこっち見てるよ!
さっきと比べものにならないくらいポカンってしてるよ!
美樹「あ~…、と。 まず、晃。 この手、離して」
晃「お、おお…」
素直に手を離す、晃。
美樹「…で、どうすんの? さっきも言ったように他の連中は、あたしのこと知らないでしょ?」
陽「え、…あ、そうだね。 じゃあ今から下にいる奴らに紹介しに行こうか」
美樹「え、今から?」
陽「そう。 嫌?」
美樹「嫌じゃないけど…」
陽「はい、決定…「ちょっと、待てよ」」
下っ端の連中のところに行くことが決定して、向かおうとしたが、
それを、晃が遮った。
陽「どうしたの? 晃」
晃「どうしたの? じゃねぇよ! 今こいつ、殺気放ってたぞ。 何でお前らはそれをスルーすんだよ」
美樹「晃、殺気なんて出してないよ。 普通の女に殺気なんて出せるわけないじゃん。 さっきのはちょっとキレたから、低い声が出ただけ」
陽「んなわけ…」
陣「もういいじゃねぇか、晃。 美樹が違うって言ってんだ。 諦めろ」
陣、ナイスフォロー!!
あたしは陣に少しだけ感動した。
なんでフォローしてくれたか知らないけど…。
翔「じゃ、解決したところで行くぞ~」
ドアを開けてそう叫ぶ、翔。
その声であたしたちはぞろぞろと部屋から出て、下っ端がいるところへ向かった。