紅炎と雷炎 ①


やべぇ、どうしよ!


みんなこっち見てるよ!


さっきと比べものにならないくらいポカンってしてるよ!


美樹「あ~…、と。 まず、晃。 この手、離して」


晃「お、おお…」


素直に手を離す、晃。


美樹「…で、どうすんの? さっきも言ったように他の連中は、あたしのこと知らないでしょ?」


陽「え、…あ、そうだね。 じゃあ今から下にいる奴らに紹介しに行こうか」


美樹「え、今から?」


陽「そう。 嫌?」


美樹「嫌じゃないけど…」


陽「はい、決定…「ちょっと、待てよ」」


下っ端の連中のところに行くことが決定して、向かおうとしたが、


それを、晃が遮った。


陽「どうしたの? 晃」


晃「どうしたの? じゃねぇよ! 今こいつ、殺気放ってたぞ。 何でお前らはそれをスルーすんだよ」


美樹「晃、殺気なんて出してないよ。 普通の女に殺気なんて出せるわけないじゃん。 さっきのはちょっとキレたから、低い声が出ただけ」


陽「んなわけ…」


陣「もういいじゃねぇか、晃。 美樹が違うって言ってんだ。 諦めろ」


陣、ナイスフォロー!!


あたしは陣に少しだけ感動した。 


なんでフォローしてくれたか知らないけど…。


翔「じゃ、解決したところで行くぞ~」


ドアを開けてそう叫ぶ、翔。


その声であたしたちはぞろぞろと部屋から出て、下っ端がいるところへ向かった。


< 52 / 165 >

この作品をシェア

pagetop