紅炎と雷炎 ①
確か、陽が1時間目を受ければ2時間目じゃなきゃダメってことが分かるって言ってたような…
慧「お前、1時間目から寝るとか言うなよ? 数学は五十嵐さんの授業なんだからな! 寝たら殺されるぞ」
殺される心配は無いな。
あたしを起こすとか『死』と同じ意味だからね。
まさか、陽もりょーちゃんだからって理由じゃないよね…?
美樹「大丈夫だよ。 何とかなる! あたしはりょーちゃんの弱みを握ってるから!」
秀「弱みってなに!? 教えて!」
秀がすぐにくいついてきた。
美樹「ダメだよ。 そしたら、あたしだけがりょーちゃんの弱みを握ってるっていう優越感? が感じられないじゃん!」
ま、実際は弱みじゃなくて、族に入ってるからキレるとヤバいって向こうが知ってるだけなんだけどね…(笑
秀「え~」
美樹「え~、じゃない。 ま、てことだから、あたしは寝る。 おやすみ~」
あたしはそう言い、自分の席について、意識を手放した。