紅炎と雷炎 ①
美樹「じゃあ、あたしと喋るの嫌?」
翔「ふっ……嫌じゃねぇよ。 嫌だったら、話しかけねぇし、近寄ったりもしねぇ」
美樹「そっか、良かった」
あたしって気を使うのって苦手っていうか、嫌いなんだよね…。
だって、なんか一線引いてるっていうか、なんというか…
まあ、そういう空気が嫌いなんだよ。 うん。
陽「美樹ちゃん、話を戻してもいいかな?」
美樹「あ、うん。 ゴメンね、話をそらしちゃって」
陽「全然いいよ。 もう話すことも大体終わってるしね」
美樹「そうなの? じゃあ後は何?」
陽「今日の放課後から、俺達の溜まり場に来てね。 って言っても誰かが迎えにいくからさ」
今日の放課後か…。
何もないし、いいか。
美樹「分かった。 あ、陽たちはこれからどうするの? あたしはこれからここで寝るけど…」
陽「俺達もここでサボるけど…。 美樹ちゃん、授業サボっても大丈夫なの? この学校、サボることに関しては何も言わないけど、かわりにテストがとても難しいんだ。 授業受けなくてもいいの?」
テストが難しい、か。
ま、大丈夫だろ。 勉強は…ね。
美樹「うん、大丈夫だよ。 何とかなるから…ていうかこんなに眠いから授業受けてる最中に寝ちゃうと思うんだよね。 あたし、寝起き最悪だから、途中で起こされてキレるといけないから、どっちかというとここで寝てたほうがいいかも」
陽「そっか、分かった」
美樹「……うん、…おやすみ」
あたしはそういうと、意識を手放した。