紅炎と雷炎 ①


美樹「………ん、…う~ん」


あたしが目覚めたのは夕方だった。


美樹「…う~ん、よく寝た~!」


今、何時なのかが分からなかったので、携帯で見ようとした、その時


翔「お、起きたな。 おはよう」


ドアを背もたれにして翔が立っていた。


美樹「おはよう、どうしたの? こんなところで」


翔「お前を待ってたんだよ。 もう、放課後だぞ?」


あたしは陽の話を聞いてから今までぐっすりだったらしい。 


それにしても、約4時間は寝てたってことだよね…


あたし、ある意味すごい気がする。


美樹「ごめん、ごめん。 えっと、これから倉庫に行くんだっけ?」


翔「ああ」


美樹「じゃ、行こうか。 …あ、カバン」


今の今まで寝ていたので、あたしは今日持ってきた教科書類を全て教室に置きっぱなしだ。


美樹「ちょっと、待ってて。 今、取ってくるから」


翔「いい。 俺が持ってきた」


翔はそう言い、あたしの前に腕を突き出した。


美樹「あ、ありがと!取ってくる手間が省けたよ」


お礼を言い、翔からカバンを受け取った。


美樹「そういえばさ~」


翔「ん?」


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