紅炎と雷炎 ①
美樹「ふーん。 良かったね♪」
翔「は?」
美樹「陣や雷炎に出会えて良かったね! こんないい族と出会えて幸せじゃん!」
翔「…ああ。 美樹…」
美樹「ん?」
翔「…他には、何もおもわなかった…?」
美樹「……もしかして、可哀想だの、辛かったね、だの言われると思った?」
あたしがそう言うと、翔は首を縦にコクンと動かした。
美樹「…あたしは、思わなかった。 だって、翔、今、幸せでしょ?」
翔「うん」
美樹「だったら、可哀想だの、辛かったね、だのじゃなく、良かったね。 じゃない?」
翔「……うん」
翔はさっきから、俯いたまま。
美樹「…翔」
翔「…何?」