抹茶モンブラン
元夫は、私との夫婦生活の間に、別の女性に本気になった。
学生時代に知り合って、先に社会人なっていた彼が「大学卒業したら結婚しようよ」って言ってくれたから、素直に嬉しくて結婚した。
私にとって彼は初恋の人だったし、すごく大事にしてもらっていたと思う。
年齢のわりに落ち着いた人で、しょっちゅう5歳以上の年齢差があるように見られていて、彼は「俺って老けてんのかな」とか笑っていた。
温和な性格で、全く問題の無い結婚生活。
ただ一つ、彼がすぐに欲しいと言っていた赤ちゃんにはなかなか恵まれなかった。
それでも二人だけの生活も楽しいよねって言って、私達はうまくいっていた。
本当に何も問題は無かった……ような気がする。
それがある日、平和な生活を180度ひっくり返される事が起きた。
夫が唐突に離婚したいと言い出したのだ。
「え、何それ」
いつも通り味噌汁をお椀についでいた時だったから、私はその手を止めて彼を見た。
冗談でも何でもなくて、彼はすごく真面目な顔をしていた。
「言い訳はしない。他に好きな人が出来た。慰謝料はいくらでも払うから…別れて欲しい」
「……」
相手の女性は同じ職場の人で、ちゃんと付き合ってはいないけどお互いの心は確認しあっているという事だった。
慰謝料とか言われても、私の中ではそんなものどうでも良かった。
彼の全てが大好きで、私は疲れて帰ってくる彼に元気のつくものを食べてもらいたくて、日々料理の研究をするのが趣味になっていた。
家事も嫌いじゃなかったし、外に出て働くのも悪くないと思っていたけど、家庭で暖かく暮らしていて欲しいという彼の意思に従った。
学生時代に知り合って、先に社会人なっていた彼が「大学卒業したら結婚しようよ」って言ってくれたから、素直に嬉しくて結婚した。
私にとって彼は初恋の人だったし、すごく大事にしてもらっていたと思う。
年齢のわりに落ち着いた人で、しょっちゅう5歳以上の年齢差があるように見られていて、彼は「俺って老けてんのかな」とか笑っていた。
温和な性格で、全く問題の無い結婚生活。
ただ一つ、彼がすぐに欲しいと言っていた赤ちゃんにはなかなか恵まれなかった。
それでも二人だけの生活も楽しいよねって言って、私達はうまくいっていた。
本当に何も問題は無かった……ような気がする。
それがある日、平和な生活を180度ひっくり返される事が起きた。
夫が唐突に離婚したいと言い出したのだ。
「え、何それ」
いつも通り味噌汁をお椀についでいた時だったから、私はその手を止めて彼を見た。
冗談でも何でもなくて、彼はすごく真面目な顔をしていた。
「言い訳はしない。他に好きな人が出来た。慰謝料はいくらでも払うから…別れて欲しい」
「……」
相手の女性は同じ職場の人で、ちゃんと付き合ってはいないけどお互いの心は確認しあっているという事だった。
慰謝料とか言われても、私の中ではそんなものどうでも良かった。
彼の全てが大好きで、私は疲れて帰ってくる彼に元気のつくものを食べてもらいたくて、日々料理の研究をするのが趣味になっていた。
家事も嫌いじゃなかったし、外に出て働くのも悪くないと思っていたけど、家庭で暖かく暮らしていて欲しいという彼の意思に従った。