抹茶モンブラン
「鈴音は母性の強い愛したいタイプの女で、光一さんという人は一見攻撃性があるように見えて実は受身の愛されたい男なのね……」
「うん」
「いいじゃない。相性いいと思うよ。ただ、鈴音はもう少し本音を彼に伝えた方がいいと思う」
落ち着いた表情に戻り、久美は静かにそう言った。
「本音?」
「仕事が大変でしょうとか、体が心配だとか。そういうのを考えないで、もっと鈴音も我がままになればいいんじゃないの?彼もきっと鈴音のそういう気持ちを待っているんじゃないかな」
そういう気持ちはあまり外に出したくない人間だった。
だから、どこか冷めた女のように見られがちで。
光一さんも常々私が距離を空けて付き合っている事を不満に思っている様子があったのを思い出す。
いいんだろうか。
本音を彼にぶつけてしまって……本当にいいんだろうか。
ずっとそういう気持ちを我慢する事で心地いい関係が続けられると思っていた。
でも、そのせいで光一さんは不安になっていたのかもしれない。
私が離れてしまう可能性を常に匂わせてしまっていて、仕事で会えない上に留守中にいつ別の男性に揺れてもおかしくない私の状況が心配だったのかも。
それを考えると、私も実は勝手な人間なんだな……と反省させられた。
自分では見えない事も、第3者には良く見える事があるんだな。
「うん」
「いいじゃない。相性いいと思うよ。ただ、鈴音はもう少し本音を彼に伝えた方がいいと思う」
落ち着いた表情に戻り、久美は静かにそう言った。
「本音?」
「仕事が大変でしょうとか、体が心配だとか。そういうのを考えないで、もっと鈴音も我がままになればいいんじゃないの?彼もきっと鈴音のそういう気持ちを待っているんじゃないかな」
そういう気持ちはあまり外に出したくない人間だった。
だから、どこか冷めた女のように見られがちで。
光一さんも常々私が距離を空けて付き合っている事を不満に思っている様子があったのを思い出す。
いいんだろうか。
本音を彼にぶつけてしまって……本当にいいんだろうか。
ずっとそういう気持ちを我慢する事で心地いい関係が続けられると思っていた。
でも、そのせいで光一さんは不安になっていたのかもしれない。
私が離れてしまう可能性を常に匂わせてしまっていて、仕事で会えない上に留守中にいつ別の男性に揺れてもおかしくない私の状況が心配だったのかも。
それを考えると、私も実は勝手な人間なんだな……と反省させられた。
自分では見えない事も、第3者には良く見える事があるんだな。