抹茶モンブラン
そう思っていたある日、私は鮎川さんからショックな事を聞かされた。
「海ほたるって初めて行ったんですけど、本当に海の上に浮かぶ小島みたいで素敵でした」
お弁当を食べ終えて、二人でお茶を飲んでいた時だ。
鮎川さんは嬉しそうに微笑んでそう言った。
「そうですか。東京を案内してくださる方がいるんですか?」
この時私はまさか相手が光一さんだとは思わなくて、雑談の流れとして彼女を案内した人の事を尋ねた。
「ええ、堤さんが。私が我がままに色々注文つけて、結局朝から夜まで付き合わせてしまって……」
私と彼が今あまり密接に会っていない事を知っているのか、多少遠慮気味な口調だった。
この時の私の気持ちは何と表現したらいいんだろう。
鮎川さんが光一さんに近付いている事より、何故光一さんは彼女を海ほたるへ連れて行ったのかという事が、ものすごい衝撃と供に私の心をズタズタにしていた。
思い出の場所を汚されたような……そんな気分だった。
「海ほたるって初めて行ったんですけど、本当に海の上に浮かぶ小島みたいで素敵でした」
お弁当を食べ終えて、二人でお茶を飲んでいた時だ。
鮎川さんは嬉しそうに微笑んでそう言った。
「そうですか。東京を案内してくださる方がいるんですか?」
この時私はまさか相手が光一さんだとは思わなくて、雑談の流れとして彼女を案内した人の事を尋ねた。
「ええ、堤さんが。私が我がままに色々注文つけて、結局朝から夜まで付き合わせてしまって……」
私と彼が今あまり密接に会っていない事を知っているのか、多少遠慮気味な口調だった。
この時の私の気持ちは何と表現したらいいんだろう。
鮎川さんが光一さんに近付いている事より、何故光一さんは彼女を海ほたるへ連れて行ったのかという事が、ものすごい衝撃と供に私の心をズタズタにしていた。
思い出の場所を汚されたような……そんな気分だった。