抹茶モンブラン
7.告白(SIDEミックス)
SIDE光一
紗枝の病院生活が終わり、彼女はバリアフリー建築になっているアパートに引っ越す事になった。
鈴音からの話を聞いていた僕は、紗枝が時々じっと僕を見て何か言いたそうにしているのを感じるようになった。
たまに口にする「ごめんなさい」というセリフも、ずっと看病している事に対して言っているんだと思っていたけど。
もしかしたら鈴音との関係に溝を作ってしまった事への謝罪なのかなとも思えた。
引越しが全て終わり、僕がいない時は有料のヘルパーさんを頼る事になった。
「可能な限り立ち寄るようにするよ」
僕はいつも通り紗枝にそう言った。
紗枝はコーヒーを二人分入れてくれて、僕の前にひとつマグを置いた。
一緒にコーヒーを飲むなんて今まで無かったから、彼女は僕が甘党だという事を知らない。
角砂糖無しのコーヒーを口に含むと、何とも言えない苦味が口中に広がった。
砂糖を入れないコーヒーっていうのは……今の僕の心に似ているなと感じた。
紗枝の病院生活が終わり、彼女はバリアフリー建築になっているアパートに引っ越す事になった。
鈴音からの話を聞いていた僕は、紗枝が時々じっと僕を見て何か言いたそうにしているのを感じるようになった。
たまに口にする「ごめんなさい」というセリフも、ずっと看病している事に対して言っているんだと思っていたけど。
もしかしたら鈴音との関係に溝を作ってしまった事への謝罪なのかなとも思えた。
引越しが全て終わり、僕がいない時は有料のヘルパーさんを頼る事になった。
「可能な限り立ち寄るようにするよ」
僕はいつも通り紗枝にそう言った。
紗枝はコーヒーを二人分入れてくれて、僕の前にひとつマグを置いた。
一緒にコーヒーを飲むなんて今まで無かったから、彼女は僕が甘党だという事を知らない。
角砂糖無しのコーヒーを口に含むと、何とも言えない苦味が口中に広がった。
砂糖を入れないコーヒーっていうのは……今の僕の心に似ているなと感じた。