抹茶モンブラン
「ん……」

 自然な成り行きで、私達は唇を寄せ合った。
 一度触れた唇がほんの2、3センチ開いたかと思うと、またすぐに触れ合い、それがどんどん激しくなって……気が付くと私達は抱き合うように夢中でキスをしていた。

「鈴音、君を僕のものにしたい……誰にも、誰にも渡したくない。僕だけの君でいてくれる?」

 切ない声で私を必死で抱きしめながら、光一さんは何度も私の名前を呼んで、そんな事を言った。

「はい。今の私は光一さんしか見えてなですよ……」

 そう言ってから少し悲しみが心を支配する。

「でも、人の心って縛れないんです。いつでも不安定なもので。私はそれが分かっているから、余計思うんです……今愛しているのはあなただけ……って」

 偽りのない私のありったけの告白。
 どこまで通じるだろうか。
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