『ピュアに恋して』~秘密な関係~ドリーマー
「おはようございます。早いですね?」


「良かったら降りておいでよ。モーニングコーヒー入れるよ」


 笑顔の綺麗な春哉に
そう言われては絶対に断れなかった。


「はい。行きます」


 誰かがおいしい珈琲を入れてくれるのって
なんとなく幸せだと感じる。



 春哉の部屋で春哉と香奈の二人で
静かに庭の木々を眺めながら珈琲を飲んでいた

「香奈ちゃん、今ってスッピン?」


 じっと見つめながら春哉が聞いてくる。


「あっ!」

 どうしよう。
コーヒーにつられて顔の事なんかすっかり忘れてた。

「うわー。見ないで下さい。恥ずかしい」

 両手で香奈は今更ながらに顔を覆った。

「どうして?可愛いのに。
幼く見えるけど、俺はスッピンの香奈ちゃんも好きだけどな」


 香奈は溜息をついた。

 春哉にかかったら、
きっとどんな女の子でも
可愛いの一言で片付けられてしまうんだろう。


そして、それを言われた女の子も、
それならいいかっていう気分にさせてしまう。


おそるべし春哉マジック。
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