『ピュアに恋して』~秘密な関係~ドリーマー
若先生の手を振り払った。


若先生は、それでも
また、手を伸ばして

香奈の腕を掴んで引き止めた。



「どうしたいんだ?」


「どうもこうもありません。

帰るだけです」



「一人じゃ危ないから
送る。座って待ってろって」


「いや!
優しくしないでよ!


好きじゃないくせに」



若先生のメガネの奥の瞳が
一瞬光った。



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