『ピュアに恋して』~秘密な関係~ドリーマー
「いかがでしょう?」


「はあ」


不動産屋のお姉さんと
3件目のアパートへ来ていた。



窓を開けると
すぐ
隣の黒ずんだグレーの壁が
立ちはだかっていた。



あー、見晴らしがどうとか以前の
問題じゃん。



「他にも
この位の間取りで

あります?


すぐ、入居できる感じの」



「はあ、少しお待ちくださいね」


お姉さんは
人の良さそうなだ。


けれど、頼りない。



さっきから
資料をめくったり

落としたり

頭を押入れの上の壁にぶつけたり

とにかく

悪いけど
この人で大丈夫なの?って感じだ。
< 47 / 152 >

この作品をシェア

pagetop