『ピュアに恋して』～秘密な関係～ドリーマー

「違わない。
これから、そうなる訳だから」



「はい？」



「今日、近くで撮影なんだ。
『都内で見つけたこんな店』って
グルメ番組のゲストでさー。


昼くらいに終るから
終ったら

飯行かない？」



「はあ」


「なんだよ。気の無い返事だな」

智也はしびれが切れたように
香奈に近寄ると

「俺が誘って
そんな気の無い顔する女
初めてだ。

やっぱり、いいな。田端さん」


智也は、香奈の顎をくいっと上げて
顔を近づけた。



「その目に俺しか映らない様に
してやるからな。

覚えておいて。田端さん」



香奈は、近づいてきた智也の顔を
じっと見ることしか出来なかった。


瞬きも出来ず
ただ見つめた。