恋愛日記


私が近づくとそこにいたのは彼だった。

「なっ、なんで?」

今日はバイトだって言ってたよね?

「お前に会いたくて、終わってすぐ来ちまった」

確かに、よく見ると急いで着替えたのか服もしわしわで

少し疲れた表情だ。

しばらく待っててくれたのかな……?


「連絡してくれたらすぐ帰ったのに」

「忘れてた。

終わったらすぐ会いてぇって思ったから」

その彼の言葉にきゅんっと胸が締め付けられる。


疲れているのに、会いたいってすぐ来てくれるなんて。

私は彼にぎゅっと抱きついて

「お疲れさま」

と言った。


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