恋愛日記


猫が大好きな猫みたいな人。

夕日を見つめながらそう思う。


すると、彼はつぶやくように話はじめた。


「この前さ、親父との話したろ?

高校まで一切、話ししてなかったって」

私はこくんと頷く。


「それでも今、親父と普通に話せるようになったのは

たぶん切っても切れない親子の絆ってやつがあったからだと思うんだよな」

彼は少し照れくさそうに話す。


「でもさ、お前と俺だったらどうかなって考えた時に

俺たちは言ってしまえば他人なわけじゃん。

だから、どちらかがこの糸を切ってしまえば普通に切れちゃうわけ。」

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