恋愛日記
今日だけはまだ、付けていたくて携帯から外し、
ポケットに入れておいたストラップ。
なんでこんな時に限って落としてしまったんだろう。
ありがとうって、言って笑顔で彼の手を
握りしめてしまいそうになるのを飲み込んで
私は冷たく言った。
「ごめん、捨てるの忘れた」
またこうやってヒドイ言葉を言わなければいけないなんて。
「そっか……」
そのたびに、傷つく彼の顔を見るのはもう嫌だ。
私が好きなのは、彼の笑顔なのに。
無邪気な顔で笑っていてほしいのに。
すると、彼は
「お前……顔色、悪りぃ」
そう言って私に手を伸ばして来た。