恋愛日記
「あった、俺にも……出来ること。」
そうやって呟くと親父はこくんと頷いた。
それから俺は、一から始めるという気持ちを込めて
髪を真っ黒に染め、長かった髪を切った。
菜知が気に入っていた明るい髪を黒にするのは少し抵抗があったけど。
その後、朝から夕方まで働き、コンビニに寄ってプリンを買った。
プリンを持って病院の中まで行ったが、渡す術がなくて困っていると
病院の中にいる看護師さんが声をかけてくれた。
その人に事情を説明すると
「そっか……、じゃあ私が渡しておいてあげる」
と言ってくれた。
その人は、松井さんという人で偶然にも菜知の担当をしている人だった。