恋愛日記


だって、

「菜知……ちゃんですか?」


頭が真っ白になりそうな中、よくこの言葉を出せたと思う。

久しぶりに菜知の顔を見て、何かが込み上げてきそうになった。

痩せたか……?

なんて考えていると、

「なんで知ってるんですか?」

と言われて、凍りついた。

そうだった。

「松井、が僕の母で

いつも話しを聞いてたんです。

その話しを聞いてたら菜知ちゃんに会ってみたくなって

プリン置きに行くことを頼まれたんです」

うまく笑えているかは分からない。
でも、うまく嘘はつけたと思う。





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