恋愛日記
「康太くん!!!」
俺は誰かに名前を呼ばれた。
その人は走ってこっちにやって来る。
クラスメイトだ。菜知と最も仲の良かった友達でもある。
そいつはとても焦りながら、でも呼吸を落ち着かせて
言った。
「菜知が……っ、康太くんのこと思い出したの」
その言葉を聞いた瞬間俺は病院に走り出していた。
『あの子があなたの事、忘れたいって思っているなら
そうしてあげてほしいの。』
『菜知に会うのが怖い』
その言葉さえもすぐに吹き飛ばす。
だって、今会いたい。
今、支えたい。
今じゃなきゃ、駄目なんだって
俺の心が叫んでいるから。