恋愛日記
それでも何も言わない私に彼は弱々しく話しはじめた。
「菜知……俺、お前がいないと無理なんだ
世界が暗れーの。ちゃんと見えてるはずなのに、
色がなくて、何もかもくすんでみえるんだ。
生きづれーんだよ……、お前がいないと
うまく呼吸出来てるかさえも分かんねぇ。
だからさ、俺を思ってそういうことするなら
もう……離れるとか言うなよ。
頼むから、お前のこと側で守ってやれる俺で
居させてくれよ……っ」
彼はこんなにキレイに泣くんだと思った。
ずっと見ていたいと思うほどなのに、
なんだかボヤボヤして見えなくなってくる。
ああ……そっか、
私も泣いているからだ。