理想の男～Magic of Love～

震えている自分の躰をこらえながら、
「――私はね…」

私は浩治の目を見て、
「あなたが思ってるような女じゃないわ」
と、言った。

浩治の目が驚いたと言うように見開いた。

私は続けて、
「あなたは、何を根拠にそう言ってるの？

じゃあ、知ってるの？

私があなたのことを重いと思ってたこと。

ウザいと思ってたこと。

うっとうしいと思ってたこと。

全部知ってたって言うの？」

言われた浩治は目をそらすようにうつむいた。