理想の男~Magic of Love~
その日の昼下がり。

「じゃ、行ってきます」

俺は配達用のバイクにまたがった。

「気をつけてねー」

マダムに見送られ、俺はバイクで最初の配達先へ向かった。

「えーっと、まずは『鎌地文房具店』か」

地図で場所の確認をしながら、最初の配達先であるそこに急いだ。

その会社の看板が見えると、路肩にバイクを止めて、会社の中に入った。

一生懸命仕事をしている人たちにコーヒーを配りながら、声をかける。

ピンクの花の絵が描いてあるマグカップにコーヒーを注いで、
「お疲れ様です」

声をかけた時だった。
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