理想の男~Magic of Love~
藤の方が、よっぽど私のことをわかってる。

そう思わずにいられなかった。

「あ、あれか!」

浩治は納得したように言った。

「マリッジブルーか!

そうか!」

浩治は勝手に言って、勝手に決めつけて、勝手に納得している。

何がと、私はそう言い返したくなった。

「――バカじゃないの」

唇を動かして、言っていた。

「――愛莉…?」

浩治が首を傾げて、私の名前を呼んだ。

「私の何をわかってたの!?」

一言言うだけじゃ我慢できなくて、叫んだ。
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