理想の男~Magic of Love~
「私の何を知ってたの!?

私の何をわかってたの!?

何にもわかってないくせに、よく言えたわね!」

近所迷惑なんて関係ないと言うように大きな声で怒鳴る私に、
「あ、愛莉…。

待って、落ち着いて話をしよう」

浩治が説得に入ろうとする。

「今さら何を話しあうの!?」

そう言った私に、浩治は口を閉じた。

「婚約を解消しましょう。

何にもわかってない人と結婚したって、つらいだけだわ」

続けて言った私に、
「愛莉!」

浩治が腕をつかんできた。

「離して!」

その手を振り払うと、私は逃げた。
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