理想の男~Magic of Love~
その笑顔は、とても楽しそうだった。

本当に、役者として頑張っているんだな。

役者の道は厳しいと、テレビで大御所の俳優が言っていた。

でも藤は、その厳しささえも楽しんでいると言う感じだ。

好きだから――それが1番の大きな理由だと思う。

そう思った私に、
「今は、もう1つ大事な夢ができたんだ。

もしかしたら、こっちの方がデカいかもな」

藤はそう言って、クスクスと笑った。

「えっ?」

私は首を傾げた。

もう1つの夢って、何なのかしら?

「何?」

私は聞いた。
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